15位:干物を食べるレド
第二話「始まりの星」でエイミーから干物を渡されたレドがためらいながらも食べるシーン。レドもチェインバーも直接的に生物を食べるという経験がなく、チェインバーは干物を「水棲生物の死骸」と呼称している。
死骸と言われればもちろんレドも食べるのをためらうが、エイミーの意図が「対話」であることを知り、頑張って干物を食べたのだった。第三話で鶏肉を渡された時も顔をしかめているので、かなり抵抗感があることなのだろう。
このエイミーとの出会いがレドの生き方を大きく変えたことは言うまでもない。
14位:焼肉パーティー
第五話「凪の日」の一場面。ピニオンの発案でレド達はバーベキューをすることに。お色気シーンやレドの初めてのお使い、そしてオカマとのデスレースなどコミカルな場面が多い。
ガルガンティアの住民の生活も細かく描写されており、世界観の参考にもなる。一人で職探しに奔走するレドのヘタレ感や天然を楽しめるほか、チェインバーも体の張ったギャグを見せている。
ガルガンティアの住民皆でバーベキューを楽しんだ後は、「この状況の必然性を問う」と質問し続けるチェインバーが残されたのだった。
13位:クーゲル船団の摂理
第十二話「決断のとき」の一場面。雨が降る中、クーゲル船団は船団に貢献できない弱者を公然と海に捨ててみせる。そこにはかつてレドが弟だと思っていたロンドに似た少年の姿もあった。
恐ろしいのがこの行為に誰も疑問を持たず、むしろ笑顔を浮かべていた点である。この光景を見たピニオンは、彼らがガルガンティアを攻撃すると知り離反を決意。レドもまた自分の意志でクーゲルとストライカーと戦うことを決意する。
クライマックスに迫る重要なワンシーンである。
12位:レドVS海賊
第二話「始まりの星」のクライマックス。ラケージの配下がベローズを襲ってきたことに際し、エイミーの要請を受けたレドはチェインバーに乗って出撃する。
最先端の技術で作られたチェインバーに対して、旧文明の銃や船を使う海賊は雑魚同然。マルチロックによりデフレクター・ビームの一斉掃射で海賊は壊滅する。チェインバーの圧倒的強さが分かる一方で、ビームの直撃を受けた海賊が塵になって消滅する描写は衝撃的である。
一切の加減もなく、表情も変えずに敵を殺してみせるレドの「兵士」としての一面が垣間見えるワンシーン。
11位:リジットの決意
第八話「離別」のクライマックス。急逝した船団長フェアロックの葬儀で新たな船団長に着任したリジットが、皆に力を貸してほしいと頼む場面。リジットの真摯な言葉に対してガルガンティアの住人達はリジットに協力を約束する。
偉大な船団長の後継者というプレッシャーや自分の無力さに苦しみながらも、皆の力を借りてガルガンティアをまとめていこうとするリジットのひたむきな姿勢が印象的。
生真面目であるが故に一人で抱え込む性格だったリジットの変化には、共感した方も多いのではないだろうか。
10位:「天の梯子」起動
第十三話「翠の星の伝説」の一場面。ガルガンティアを守るためにリジットはフェアロックから託された起動キーを使い、「天の梯子(マスドライバーキャノン)」を起動。クーゲル船団に対して攻撃を仕掛ける。
オルダムやベローズ、ジョー達が協力して放たれた天の梯子によって、優勢に立っていたクーゲル船団を瞬時に降参させる。この後ピニオンを助けるラケージのシーンも必見である。
翠の海に生きる人々の「底力」を目の当たりにできる場面であり、彼らの姿勢は旧文明の遺産の正しい使い方と言えるだろう。
9位:リナリアの死
第十五話「まれびとの祭壇」のワンシーン。地球に漂流したクーゲルを支えてきたリナリアだが、風土病に冒されその儚い命を散らす。
野心家の姉アレリアに疎まれ、殺されそうになりながらも船団の幸福のためにクーゲルと共に頑張ってきたリナリアの報われない結末はクーゲルの心に暗い影を落とす。
弱者救済を優先し、御使いと崇められながらもリナリアを救えなかった自身の無力さに落胆するクーゲルにストライカーは人類銀河同盟の理念を引用して諭す。これが非常な管理社会を強いるクーゲル船団誕生のきっかけとなった。
8位:ヒディアーズの真実
第十話「野望の島」のクライマックス。ヒディアーズの正体が人間であることを知ったレドは、クジライカとの戦闘を拒否する。だがチェインバーは、自分達を生み出した「文明」の存在意義を守るためにも文明や知性を捨てたヒディアーズとは戦わなければならないと語る。
チェインバーが悪役に見える場面だが、あくまでチェインバーなりに人間とヒディアーズが戦う理由を客観的に解析して語っているに過ぎない。
また、レドとチェインバーが初めて明確に対立する場面でもある。思えば、これが彼らにとっての初めてのケンカだったのかもしれない。
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